「近所の塾を何か所か見てきたけれど、どこも説明は丁寧で、どこも良さそうに見える。結局どう決めればいいのか分からない」。塾探しをしている保護者の方からよく聞く悩みです。
パンフレットやウェブサイトは、どの塾も強みを中心に書かれています。違いが見えてくるのは、こちらから具体的に質問したときの答え方です。この記事では、問い合わせから体験授業のあとまで、場面ごとに確認しておきたい質問をまとめました。すべてを聞く必要はありません。ご家庭で気になる項目に印をつけて、当日のメモ代わりにお使いください。
質問の前に:家庭の「優先順位」を一つ決めておく
質問リストを使う前に、今回の塾探しで「いちばん解決したいこと」を家庭の中で一つ決めておくと、答えを聞いたときに判断しやすくなります。たとえば「定期テストの点数を上げたい」「高校受験に向けて計画的に進めたい」「家で勉強する習慣をつけたい」などです。目的が違えば、同じ答えでも良し悪しの受け取り方が変わります。
場面1 電話・問い合わせフォームで聞くこと
最初の問い合わせでは、見学や体験に行く前に「そもそも条件が合うか」を確かめます。
- 子どもの学年・教科で、通える曜日と時間帯はあるか
- 授業1回の時間と、1か月あたりの回数
- 月謝以外にかかる費用(入塾金、教材費、季節講習など)があるか、資料に書かれているか
- 体験授業は何回受けられるか、費用はかかるか
- 面談は保護者だけか、子どもも同席するのか
費用の内訳を尋ねたときに、書面で出してもらえるかどうかも一つの目安になります。
場面2 面談で聞くこと
指導の進め方
- 授業の進度は学校に合わせるのか、先取りするのか
- 定期テスト前の対策は、通常授業の中で行うのか、別の講座なのか
- 宿題の量はどのくらいか。やってこなかったときはどう対応するのか
- 担当の先生は固定か、途中で変わることがあるか(個別指導の場合は特に)
家庭への連絡
- 授業の様子や理解度を、どんな方法で、どのくらいの頻度で伝えてもらえるか
- 保護者面談は年に何回あるか。希望すれば随時相談できるか
- 欠席したときの振替や補習の扱い
契約と費用
- 季節講習やテスト対策講座は「任意」か「原則参加」か
- 教材費・講習費が請求される時期
- 回数や教科を変更したいとき、退塾したいときの手続きと期限
面談では、説明の分かりやすさに加えて、こちらの話をどれだけ聞いてもらえるかも見ておきたいところです。子どもの今の状況や家庭の希望をほとんど尋ねられないまま講座の説明が続く場合は、入塾後に相談しやすいかどうかを考える手がかりになります。
場面3 体験授業中に見ておくこと
保護者が授業を見学できる塾もあれば、終わってからの報告だけの塾もあります。見学できる場合は次の点に注目してみてください。見学できない場合も、授業後に講師へ質問することで確かめられます。
- 分からないときに質問しやすい雰囲気か
- 説明を聞くだけでなく、子ども自身が問題を解く時間があるか
- 教室の静かさ、周りの生徒の様子、自習スペースの有無
- 授業後、その日の理解度について具体的な説明があるか
「よく頑張っていました」だけでなく、「この単元のこの部分でつまずいていたので、次はここから始めたい」というように具体的に話してもらえると、入塾後のやりとりもイメージしやすくなります。
場面4 体験のあと、子どもに聞くこと
実際に通うのは子どもです。帰り道や夕食のときなど、落ち着いたタイミングで聞いてみましょう。「どうだった?」だけだと「普通」で終わりがちなので、少し具体的に聞くのがコツです。
- 今日やった内容で「分かった」と思えたところはあった?
- 分からないとき、先生に聞けそうだった?
- 先生の話すスピードや声は、聞き取りやすかった?
- 教室の雰囲気は、集中できそうだった?
- 宿題の量は、部活や学校の宿題と両立できそう?
- もう一回行くとしたら、行ってもいいと思える?
子どもの感想が、保護者の印象と違うこともあります。そのときは、どちらが正しいかを決めるよりも「どこが合わなそうだったか」を一緒に言葉にしてみてください。次に別の塾を見るときの比較の材料になります。
比べるときは、同じ質問をそろえて
複数の塾を回る場合は、同じ質問を同じ順番で聞き、答えを一枚の紙に並べてメモしておくと比べやすくなります。印象だけで比べると、最後に見た塾の記憶が強く残りやすいためです。可能であれば、面談の直後に「良かった点」「気になった点」「まだ分からない点」を一行ずつ書き残しておくと、数日たってからでも落ち着いて見比べられます。
どの質問を重く見るかは、お子さんによって変わります。たとえば、自分から質問するのが苦手な子なら「講師から声をかけてもらえるか」、部活が忙しい子なら「振替の柔軟さ」、受験を意識し始めた子なら「進度と講習の組み立て」というように、目的と性格に合わせて重点を決めると、「どこも良さそう」から一歩進んだ比べ方ができます。
※塾サーチ!は、豊中市で学習塾を運営する会社が運営しています。この記事では特定の塾をおすすめせず、比較のための一般的な観点を紹介しています。